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zoom RSS 終戦記念日に「はだしのゲン」を読む

<<   作成日時 : 2007/08/15 11:54   >>

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中沢啓治作「はだしのゲン」株式会社汐文社原出版全十巻を読みました。小羊様に薦められて数日前に図書館から借り出し,終戦記念日の今朝読み終わりました。
小羊様の[はだしのゲン」に対する御意見,御感想:
http://kohituzi.at.webry.info/200708/article_10.html
に対して,私は「「はだしのゲン」について」というトラックバック記事:
http://aiaiwa.at.webry.info/200708/article_5.html
を書きました。そのコメント欄で小羊様に通読をすすめられました。今回は「はだしのゲン」を読んで私の考えたこと,感じたことを書きたいと思います。

主人公は中岡元で,小学校二年生から中学校卒業までの話です。お父さん,お母さん,兄弟姉妹の内でお父さん,姉さん,弟さんが原爆のため焼死します。お母さんと元は焼死するお父さんの励ましで,泣く泣く火に焼かれている三人の家族をそのままにして避難します。阪神大震災で日本人の多くが新聞・テレビで見たり聞いたりしたのと同じようなむごたらしい光景です。

作中には親切な朝鮮人の朴さん,正義漢の太田先生,お母さんの友達で優しいキヨちゃんなどが登場します。一方,威張り散らす町内会長とか,いじめっこ,闇の食糧を没収する警察官,生徒達を殴る教師,市民に立ち退きを強制する市役所の職員など「悪役」の憎たらしさ。それと共に,天皇,軍人,金持ちなどが戦争を国民に強制した指導者として繰り返し糾弾されています。又,原爆を投下した米国人に対する憎しみも色々と書かれています。

その他に原爆孤児の隆太やムスビ,勝子,夏江などの逞しく,したたかに,そして苦しみにのたうつ姿が眼前に見るように生き生きと描かれています。やくざも度々登場します。彼等の言い分もきちんと書かれています。「悪役」になっている人達の生活や意見も丁寧に説明してあります。

中沢啓治は特定の思想・信条の持ち主というよりは,自由で才能豊かな芸術家という印象を受けます。鋭い五感を存分に働かせて,極限状態に陥った被爆都市広島の現実の姿を本能の赴くままにマンガにしています。何十年もの間草も生えないと噂された広島で,原爆症に苦しみながらも,小学校低学年の子ども達が地面をはいずり回って,いつの間にか一人前の人間に成長していく姿に,感動を覚えます。

十巻の長編のどのページも涙無しに読むことはできませんでした。「はだしのゲン」は日本人にとって,いや核時代に入った地球上の全ての人々にとって,宝物として大切にしたい芸術作品であると思います。

62回目の終戦記念日の今日平成十九年八月十五日は,「はだしのゲン」に出会った日として大切に記憶するつもりです。
(記入:07/08/15 11:50 藍愛和)

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コメント(4件)

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藍愛和様
トラックバックありがとうございました。
「はだしのゲン」の作中に盛り込まれた中沢啓治氏の思想・信条には「おや?」と思う箇所もありますが、原爆と正面から向き合った貴重な作品として、後世に読み継がれていくことでしょう。思想・信条に関係なく全ての日本人に読んでいただきたい作品です。
小羊
2007/08/15 20:12
政治指導者らを無条件に信じてはいけない。国家の運営には、その側面に常に胡散臭いものを備えていると思うべきです。ワリを食わされるのは、いつもまじめな一般庶民なのですから。
私たちは、群れの暴走に混じって走る前に、立ち止まって考える英知を養いたいものです。
甘口軽口
2007/08/16 08:42
小羊様,今日は。
>思想・信条に関係なく全ての日本人に読んでいただきたい作品です。

その通りですね。

作者中沢啓治の主張に私は殆ど違和感を持つことはありませんでした。何故なのか考えてみますと,敗戦後10年間くらいの日本の一般風潮というものは中沢氏の描かれたとおりか,或いはもう少し厳しく戦中指導者を批判していたと思います。それは多くの国民が自分自身を被害者と考えたからです。特に,戦中・戦後において辛酸をなめた方々のお気持ちは察するに余りあります。

世界第二の経済大国になった現在の日本人としては,被害者としてよりも加害者としての自分自身の責任を各人が充分に自覚する必要があると私は考えています。

戦後生まれの方々は自分の祖父母,父母等の歩んできた日本の歴史を真摯に学ぶ必要があると考えます。
藍愛和
2007/08/16 14:48
甘口軽口さん,今日は。
>私たちは、群れの暴走に混じって走る前に、立ち止まって考える英知を養いたいものです。

おっしゃる通りです。

戦中は「はだしのゲン」の表現を借りれば「米鬼英畜断乎撃つべし。一億玉砕・本土決戦」と叫んでいた日本国民が戦後は「民主主義万歳。文化国家建設。」と叫んで馬車馬のように働いて世界第二の経済大国にまで成り上がりました。「はだしのゲン」の町内会長鮫島伝次郎さんみたいに。

現在の日本では金持ちは少し貧乏人にお金を廻して,日本人全体がもう少しのんびり生活する方が良いように思います。そうなれば私は貧乏人の方を選んで,自分の好きなことをして世の中の役に立ちたいと思います。私は金儲けが上手とは思いませんので。
藍愛和
2007/08/16 15:16

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