日本の対外戦争と世界の情勢

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zoom RSS 日清戦争・その二

<<   作成日時 : 2005/11/04 22:36   >>

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明治政府は何故日清戦争に踏み切り、どのように処理したのか、幾つかの資料を調べてみました。
日清戦争実記 第壱編 東京博文舘蔵版 明治二十七年十一月八日 第十九版
新聞集成 明治編年史 第九巻 日清戦争期 自明治二七年至同二八年
日本外交文書 第二十七巻 その一・その二
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日本が清国と戦争するに当たっては、国内外に次のような開戦の理由を挙げています。
一、日本は朝鮮が独立国として世界列国の仲間に入るよう朝鮮に勧めた。二、清国は朝鮮を属邦と称して内政に干渉し、内乱に乗じて兵を出した。三、明治十五年八月の済物浦条約により、日本は兵を朝鮮に出し、朝鮮を争乱から防ぎ、東洋全体の平和を維持しようとした。四、然るに清国はこれを妨害しようとして、属邦保護と称し大軍を朝鮮に派遣し、洋上では日本艦を攻撃した。四、日本は平和を保つことで日本の光栄を内外に示そうとしたけれども、事ここに至っては戦争を起こさざるを得ない。五、速やかに平和を回復し、日本の光栄を完全なものにすることを決意した。

日清戦争当時における日本国民の動向と諸外国の反応について、「新聞集成 明治編年史」の記事を幾つか抜き書きします。はじめの日付は新聞発行日で、記事中の出来事が起こった日ではありません。

明治27年
[6/5 時事] 小沢中将免官に関する上奏案採用あらせられず−第六議会四日にして解散(同年一月にも解散しているという異常事態) [6/9時事]黒死病(ペスト)遂に長崎に発生−米国船ペリユー号の水夫 [6/21時事]帝都大震=安政元年以来の大地震 [7/29時事]日清両国遂に開戦−清艦先ず発砲し我が艦応戦 [7/30時事]財界有力者、日清開戦の折から拠金の相談 [8/1官報]九月一日総選挙 

[8/2官報]宣戦の詔勅発布 [8/2時事]諸外国に向かって交戦を通告す 諸外国に向かい日清両国は目下交戦の有様に陥りたる事を公然通告したる由 されば今日以後は交戦国、局外国の区別判然として、戦時公法の行はるる時期とはなりたり [11/29時事]怖じ気がついたか=講和の瀬踏み その目的でデツトリング来朝 デツトリングは国書携帯せず

明治28年
[2/1日本]軍事支出に関し対外硬派の決議 日清戦争の軍資の支出は更に幾多の増加を見るも協賛するを辞せず [2/5日本](1/10米国桑港クロニクル週報)旅順の役に当たり英国の船舶は清国の敗兵千人を助けて逃遁せしめんと欲し、日本軍艦に妨げられた等々、未だ明言の自由はないが、唯天に耳あり壁に口ありと言はんのみ [2/6毎日]山砲野砲の操縦天下無比 英将校の日本兵評 [2/6毎日]英国の非文明 日本を評する資格なし 米紙公正の論断 費府サンデー・プレス曰く、旅順陥落当時日軍が無辜を虐殺せりとの流言は、今尚ほ英国の与論に上る 然れども今を去る三十年前、英国海軍士官が未だ宣戦の公布なきに忽然長崎を砲撃したるの行為はロンドン時事これを庇保し、英国人民之を弁解せしに非ずや 英人の偏頗は吾輩之を知らず 唯文明戦争に於いて、暴行英国の如きは吾輩他に其の類例を見るに苦しむ 

[3/1東京日日]日本帝国の威武に抗し難く 全清今や講和に傾く [3/25東京日日]暴漢、李鴻章を狙撃 犯人小山六之助その場で捕縛 [4/2東京日日]重要なる条件付きの休戦条約も水の泡−李鴻章の休戦申し出に我が全権は天津、太沽、山海関の砲台、兵営、武器を引き渡し兵士を引き揚げ、並びに天津山海関間の鉄道を引き渡し、我が出征軍費を払うに非ざれば休戦を許さずと述べ、李鴻章軽減を歎訴せしも聴かざれしかば、遂に休戦の要求を撤回し、講和本議に掛からんとした帰途、変事起これり。陛下即ち全権に命じ、特に無条件の三週間休戦を許されたりと聞く [4/2日本]李鴻章遭難事件と欧米新聞の論評 李伯遭難の報欧米諸国に達するや、我が国の評判頗る悪し どの新聞も露国皇太子事件を持ち出し、是は文明の仮装破綻して悪しき側面を表したるものなり 日本は武器の戦争に勝ちて道徳の戦争に敗れたるなりと評せり 独り英国の新聞は穏やかなれども、日本は此の一事にて大損害を受けたり、この気風を絶つの工夫なくんば、又も此の類の凶変を引き起こして損害を与えるべし 維納の新聞は日本人は客を歓待するの道義に乏しき人民なりと評せり(時事) 

[4/2報知]日本の経済は意外に余裕綽々 外債引き受けの申し込みすら拒絶す それで紙幣の価格も落ちぬ不思議さ [4/10国民]昨年日清交戦以来、米国では日本を尊敬するの気風至るところ頓に興り云々 米国婦人界に日本服流行 [4/14国民]豪州人日本の侵略を恐る されど一考せよ、豪州元来誰の地ぞ 

[4/18東京日日]日清講和条約調印 伊藤首相歴史上に於ける馬関の地位を説く [4/18東京日日]講和成立を迎えて株式市場人気沸騰 [4/24東京日日]東洋に対する露獨仏合同運動 [4/29東京日日]欧州某々国の強圧来たらんとす 露独仏の合同運動 英国は其の合同に加わらずとか 

[4/29東京日日]堂島市場狂騰 遂に十円台を抜く [4/2国民]?何事か! 新聞の弾圧頻々 [5/11報知]平和条約批准交換完了 芝罘にて、5/8 23:30 伊藤博文全権と伍廷芳全権との間で無事交換 フリーマントル氏は伊藤全権を訪問、談話数時間、その他在芝罘の各国軍艦、伊藤全権を訪問する者多し 伊藤全権が横浜丸に乗り出帆するや英軍艦祝砲を発せり [5/12東京日日]伊藤弁理大臣を露仏独の三国軍艦は訪問せず [5/13東京日日]遼東半島還付大詔渙発 [5/14東朝]連戦三百四十二日 一毫の敗なくして然も得たる所何々ぞ [5/14東京日日]咄! 三国の干渉来る 幾万千の生霊を賭してかち得たる平和いつか又再び攪乱さるるに至らむ [5/26東朝]期米市場遂に立ち会いを停止す 東京米穀取引所に於ける定期米売買の暴落に就いては云々 

[5/28国民]遼東半島還付と欧州の与論 倫敦タイムズ(5/7)は曰く、余輩は日本の決断を満足を持って歓迎す、東洋平和の破るべき患は是にて除かれたり、英人は日本政府に迫るの運動に加勢すべき由縁を見ずと雖も、また彼の新勃興国の侵略的精神を奨励するを望まずと (同紙(4/18)は論じて曰く、講和条約いよいよ精確に知れ渡るに至らば、欧州列国の外交社会は多分嘴を挿むならん、然れども日本にして、もし欧州外交界の勧告を聴くを拒まば−思うに日本は必ず拒絶せん−、猶その上に甚だしき干渉の患いはなかるべし)と 彼此対照し来たれば実に三嘆するに堪えたり等々 [6/29国民]新政社同志会 綱領は「国威の宣揚」 

[7/1日本]遼東半島還付の屈辱外交に憤懣せる 錦輝舘の演説=中止又中止 贄田剛橘氏、膨張的日本と現内閣、何やら二言三言口元動きしと見えしが直ちに中止 守屋此助氏、行軍百戦の結果は李伯の舌頭にて、サラリと嘗められたりと言うや、サラリと払い落とされ等々 [7/6日本]日本沿海各開港場に出入りの船舶 英国断然桁違い [7/6東京日日]征台軍に勅使御差し遣わし (日本の新版図台湾に反乱起こる) [7/6東朝]千島艦事件 日本の勝利 (日本艦と英艦との衝突事故1892(M25)/11/30 についての英国高等法院での裁判) [7/6毎日]不平軍夫の示威的大運動 [7/18日本]言論自由の日果たして何時来たるか その要求の叫ばれてより既に廿年は閲したり 又も中止解散の=錦輝舘大演説会

[コメント]日本は朝鮮独立と東洋平和のために日清戦争をしました。そして、日清講和条約では、台湾と澎湖列島とを手に入れました。これが朝鮮独立と東洋平和とにどう結び付くのでしょうか。これでは日本が「口で」は常に非難してやまない欧米諸国の植民地政策を、世界で唯一残存した宗主国でも植民地でもないという光栄ある国家のその日本自らが「行動で」承認したことにはならないでしょうか。確かに英米は日清戦争当時では日本に与したように見えます。しかし、英米が日清戦争当時に何故日本に与したように見えたのかを日本の政治家・軍人は考えたのでしょうか。又、日本国民全てがこのことを考えたのでしょうか。本当に英米は戦勝国日本に対して畏敬の念を懐いたのかどうか、よく考える必要があると思います。
(記入:051104 10:25 藍愛和)
(追加・校正: 051105 11:35 藍愛和)

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日露戦争(1904(M37)/2-1905(M38)/9)前の日露外交交渉について、外務省編纂・外務省蔵版 日本外交文書 第三十六巻自明治三十六年一月至明治三十六年十二月 第一冊 日本国際連合協会発行 事項一 満韓に関する日露交渉一件 から引用します。大日本帝国の対露交渉に於ける清韓両国に対する方針は、露国の清韓両国に対する方針と「瓜二つ」であります。即ち、日本は福建・韓国の植民地化を、露国は満州・韓国の植民地化を、それぞれ最終目標としています。 各文書の最初にある [6/23一]等は[... ...続きを見る
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2006/06/11 12:02

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